マーブル色のパルース

「好き」が加速する瞬間を留めたい Twitter:@miri_s1028

ファン30人に聞きました!DIABOLIK LOVERSキャラ人気分析アンケート、結果と考察。【前編】

 

 私が考え事が好きだ。決して寂しい奴ではない。「ヲタク」という生き物になってからそろそろ10年が経とうとしているが、最近対象への「好き」をこじらせ始め、「ヲタク」の「好き」について考えたり分析を試みたい欲がすごい。「ヲタクのヲタク」とでも呼ぶのだろうか。

これまでの記事でも何度か触れているが、私はバリバリのアイドルヲタクであったにも関わらずDIABOLIK LOVERSとの出会いをきっかけに二次元の沼へと転がり落ちた。そして段々と「キャラクター」への「好き」に興味を持つようになった。しかし「キャラクター」への「好き」を考えるにあたって自分一人の意見だけで「考え事」をやるのはいささか無謀である。そこで思った。

 

 

 

「そうだ、アンケートをやろう!!」

 

とまあ京都へ行くようなノリですぐさまディアラバファン向けのアンケートを作成し実施した。個人で作成した拙いアンケートにも関わらず30人の方が協力してくださった。大変有り難い。というわけで今回はそのアンケートの結果を、質問ごとの目的や自分なりの考察を交えて綴らせていただく。前編は主に項目ごとの結果について書いていき、後編は項目の結果を交差させながらキャラの人気に迫っていこうと思う。

 

 

<アンケート実施概要>

期間:5月29日~6月4日

対象:DIABOLIK LOVERSファンの方々

方法:Googleフォームにて作成後、Twitterにて告知

回答数:30

(うち有効回答数30、但し質問項目により異なる)

内容:以下6項目

  1. 一番好きなキャラクター(攻略対象のみ、13人の中から1つ選択)
  2. 元々好きなキャラの声優さんのファンだったかどうか(はい又はいいえで回答)
  3. 作品またはキャラを好きになった年(2011~2016年の中から選択)
  4. グッズの買取にかけた最高額(単価、自由記述式)
  5. 好きな色(推しキャラとは無関係に回答、赤・ピンク・オレンジ・黄色・黄緑・緑・水色・青・紫・白・黒の中から1つ選択)
  6. 年齢(自由記述式、この項目だけ必須回答でない)

目的:DIABOLIK LOVERSシリーズの各キャラクターの人気を様々な角度から総合的に考察する

※単なる人気投票という意図はありませんが、キャラクターに関する具体的な数値にはあまり触れたくないという方は閲覧をご遠慮いただくことをお勧め致します。

 

 

 

1.一番好きなキャラクターを教えてください。

 

 まずはシンプルにこの質問。とりあえず結果をドンと出す。

 

 

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満遍なく全てのキャラクターのファンの方に回答をいただければと思い一番最初にこの質問をもってきた。このアンケートは主にTwitterで告知したため、回答してくださる方は私のフォロワーの方やそこから繋がりのある方に限られる。回答数だけ考えるともっと偏りのある結果になってしまうのではと思っていたが、比較的満遍なく多くのキャラクターのファンの方々に回答していただけたように思う。なお表にある通り、「カナト」「キノ」と回答した方は一人もいなかったため円グラフに色がなく、凡例の色もキャラクターカラーになっていない。

 

 

 

2.元々好きなキャラクターの声優さんのファンであったかどうか(声優さんを辿ってファンになったかどうか)を教えてください。

 

 次に、「ある作品の人気が出ていく際に、声優さんを通さずキャラや作品そのものを好きになる人が多い方が爆発的な人気が出る」という、ふと思いついた仮説を証明するためにこの質問を置いた。ディアラバは誰もが認める豪華声優陣がキャスティングされた作品であるためこの仮説をディアラバに当てはめること自体少々強引ではと思ったが、一応この仮説の理由は以下の通りである。

声優さんというのは、アイドルなどと異なり、作品やキャラそのもののみを見てる限り表立つことはなく、視聴者の前に現れることはない。そのため、仮にその作品のファンが全て声優さんを辿って作品や特定のキャラクターを好きになった人であるならば、ファンは全て「声優ファン」に限定されるため、あくまで一定数の人気しか発生しない。しかし実際は、声優とは関係なくキャラクターや作品の世界観=「表立つもの」を好きになって「ファン」になる人がいるため、その作品の「人気」の可能性は一気に大きなものになる。声優さん本人より「表立つもの」にふとしたときに触れる可能性の方が圧倒的に多いからだ。

そして、個人的にディアラバは「爆発的な人気」を持つ作品だと感じている。グッズ発売の頻度やその人気、ゲームやCDの作品数などから考えると、少なくともディアラバはRejetにおいては一番人気、乙女ゲーム界隈においても相当人気と言って良い作品だと思う。そんな「爆発的な人気」を持つディアラバだからこそ、声優さんを辿ってファンになった人より、作品や特定のキャラクターを好きになってファンになった人の方が多いのではないかという予想を私は立てた。

 

そして結果はこの通りである。

 

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ご覧の通り声優さんのファンではなかったという人が圧倒的に多かった。やはりディアラバの人気の背景にはキャラクターや作品の世界観の魅力というものが大きく関与していそうである。このように、なぜディアラバの人気が出たかについては、乙女ゲームの歴史をもう少し勉強しつつ、また別の機会にもっと深く考察したい。

ちなみに、「はい」と答えてくださった方は逆巻ライト/月浪シンが好きと回答されていたため、平川大輔さん/森久保祥太郎さんのファンであることがわかった。但し、元々他のキャラクターの声優さんのファンで、後々今回回答したキャラクターのファンになった場合なども考えられるため、必ずしもこのお二方のファンの方ではないことは留意したい。

 

 

 

3.作品またはキャラクターを好きになった年を教えてください。

 

 ディアラバはいつ、どのタイミングでファンを増やしたのかを知るためにこの質問を用意した。こちらもまずは結果をドンと出す。この質問の結果は、年ごとの回答数をよりわかりやすく可視化するために、円グラフだけでなく棒グラフでも示した。

 

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最も多かったのは2015年、次いで2014年という結果になった。但しこちらも好きなキャラクターを尋ねた最初の質問と同じく、主にTwitterで回答を募ったということから、いろいろな意味で私と似たファンの方が回答してくださっているというバイアスはかかっていると考えられる。私はTwitterにおいて新規であることを明言しているが、このことがこうした結果に繋がった可能性を否定することができないのである。

 

とはいえ、大変興味深い結果になったと感じたため、それぞれの年においてディアラバ界隈で何が起こったかを、主にCD・ゲーム・アニメに焦点を当てて簡単にまとめながら、何がディアラバの人気に繋がったのかについて考えてみた。

 

 

【2010年】回答数→1人

*特になし

 アンケート作成時ディアラバシリーズの歴史をあまり詳しく調べていなかったため2010年から2016年という選択肢を作ったのだが、回答を締め切ってからよくよく調べてみると2010年にはディアラバシリーズに特に目立った動向はなかった。ディアラバシリーズの制作会社であるRejet株式会社は2009年6月に設立されているため、企画立案レベルでなんらかの動きがこの年にあった可能性はあるが、私が見つけられる範囲では何も起こっていなかった。お一人だけ2010年と回答してくださった方がいたため話を聞いてみたいという思いはあったが、当然の如く回答者の特定は不可能であるため、誠に申し訳ないが今回は誤回答ということにさせていただきたい。

 

 

【2011年】回答数→4人

12月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD」シリーズ発売開始

12月:ニコニコ生放送ラジオ「ドS吸血ラジオ」放送開始

 

 この年の12月、ディアラバシリーズの起源となるシチュエーションCDの発売が始まる。逆巻家6人のCDが、アヤト→スバル→カナト→ライト→レイジ→シュウの順で2011年12月から2012年5月に渡って発売された。また、その発売に合わせて全5回のラジオがニコニコ生放送にて放送された。ちなみにこのラジオのパーソナリティを務めたのはアヤト役の緑川光さんで、他の兄弟役の声優さんをゲストに招くという形であった。私はディアラバを好きになった当初、ディアラバは元々ゲームから始まったと思っていたため、CDが起源だと知りとても驚いた。今回シチュエーションCDから作品を好きになるとは一体どういう感覚なのだろうと純粋にとても興味を持ったため、このアンケートに回答してくださった最古参のみなさま、または回答していなくてもこの最初のドS吸血シリーズからディアラバを好きになった方、ぜひ一度インタビューをさせていただきたいので、ご協力してくださるという方はTwitter(@miri_s1028)にご一報ください。

 

 

【2012年】回答数→2人

8月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUS」シリーズ発売開始

10月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS」発売

 8月から逆巻家6人のVERSUSシリーズが3カ月に渡って発売、10月にいよいよゲームが発売された。個人的にはゲームが発売されたこの年の方がファンは増えたのではないかと思っていたが、必ずしもそうではないようだ。

 

 

【2013年】回答数→2人

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD MORE,BLOOD」シリーズ発売開始

9月:アニメ「DIABOLIK LOVERS」放送開始

10月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD」発売

12月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS LIMITED VEDITION(PS Vita移植版)」発売

 

 この年、MORE,BLOODが始動し無神家がご登場。ゲームの発売に先駆け、無神家も含めた10人のシチュエーションCDが新たに発売された。また、無印のアニメ版が放送され、15分という短い枠ながらその斬新な内容で、これまでディアラバシリーズを知らなった人やそもそも乙女ゲームをプレイしたことのない層にまで「ディアラバ」が良い意味でも悪い意味でも一気に知られ、知名度がぐっと上がったようである。

ちなみにMORE,BLOODが始動したこの2013年がディアラバ人気の転機となったのではと考えていたが、この予想もあまり当たっていないようである。二次元に限らずどんな情報でも簡単にネットで手に入ってしまう昨今、口コミで過去のコンテンツが広まりじわじわと爆発的人気に繋がることもあるだろう。そう考えるとアニメやゲームがきっかけで多くの人ディアラバを好きになっているとしても、そのタイミングは人によって異なる、つまり必ずしもコンテンツへの接触が作品の人気に繋がる現象はリアルタイムのみで起こっているわけではないのかもしれない。ディアラバ好きな人にきっかけを尋ねると、本当に十人十色な回答が返ってくる。マルチに展開を続けるディアラバらしく、またその人気の秘密でもありそうだ。このあたりもまた別の機会に掘り下げたい。

 

 

【2014年】回答数→7人

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUSⅡ」シリーズ発売開始

5月:アルバム「DIABOLIK LOVERS Bloody Sogs -SUPER BEST-」発売

7月:キャラクターソング「MORE CHARACTER SOGS」シリーズ発売開始

8月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS  DARK FATE」シリーズ発売開始

9月:イベント「アニメ『DIABOLIK LOVERS』SADISTIC NIGHT 2014」開催

12月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS VANDEAD CARNIVAL」発売

 

 4月に逆巻家+無神家の10人で新たなVERSUSシリーズの発売が開始、5月にはキャラクターソングシリーズ、さらに7月にはアルバムが発売され、「音楽」への幅もさらに広がっていく。そして8月からゲームDARK FATEの発売に先駆けたシチュエーションCDが始動して月浪家が本格参戦。こちらはMORE,BLOODのときと異なり、家ごとに3つのCDがゲームのイントロダクションのような形で発売された。そして9月にはディアラバとしては初のイベントが開催された。アニメ無印のイベントとして、逆巻家6人の声優さんが一堂に会するイベントであった。12月にはこちらも初のファンディスクであるVANDEAD CARNIVALが発売。こちらには逆巻家・無神家の合計10人が登場した。2014年は今回のアンケートで二番目に多かった回答であるためどのような要素でディアラバの人気が出たのかを深く考察したいところだが、この年はゲームの発売だけを主軸に考えると、MORE,BLOODとDARK FATEの丁度「狭間」にあたる年である。しかしゲームは発売時期にプレイしないと「体感」できなくなるものではなく、楽しみたいと思ったときにいつでも体験できるものである。そのため、前述の通り必ずしも発売時期近辺のみで人気が上がるわけではない。これはアニメに関しても同じことが言えるため、このようにディアラバシリーズの様々なコンテンツが世に出るタイミングと人気が出るタイミングはやはり一致しないようだ。というわけで2014年にディアラバファンになったみなさん、何からディアラバを好きになったか、ぜひ一度インタビューをさせていただきたいので、ご協力してくださるという方はTwitter(@miri_s1028)にご一報ください。

 

【2015年】回答数→12人

1月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD LIMITED VEDITION(PS Vita移植版)」発売

2月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS DARK FATE」発売

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS BLOODY BOUQUET」シリーズ発売開始

8月:舞台「DIABOLIK LOVERS」上演

9月:アニメ「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD」放送開始

10月:キャラクターソング「DIABOLIK LOVERS VERSUS SONG」シリーズ発売開始

 

 今回のアンケートで最も回答数が多かったこの年、アニメ放送とゲーム発売が重なっているのは2013年と同様だが、MORE,BLOODのPS Vita移植版が年始に発売されディアラバシリーズのゲームが全てPS Vitaに対応したことが人気に拍車をかけた要因の一つなのだろうか。また先ほどから触れているように過去のコンテンツに触れてファンになるタイミングがたまたま重なりやすかった可能性もある。アニメについては、2013年のアニメ無印のときと同様、その斬新な内容から乙女ゲーに縁がない層にもディアラバが知られるきっかけとなったようである。ちなみに私もこの年にざっくり言うとアニメMORE,BLOODがきっかけでディアラバを好きになった。

 

 

【2016年】回答数→2人

2月:新シリーズ「DIABOLIK LOVERS LOST EDEN」発表

2月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS LUNATIC PARADE」発売

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUSⅢ」シリーズ発売開始

※アンケートを実施した5月末までの出来事

 

 今年に入ってから新たにディアラバのファンになった方が既に2人もいらっしゃった。今年の出来事としては新シリーズの発表とファンディスクであるLUNATIC PARADEの発売くらいしか大きなものはないため、この方々にも何をきっかけでディアラバを好きになったのか尋ねてみたい。やはりこのインターネットに囲まれたご時世、今まで縁がなかった作品や世界と出会ってファンになることは珍しくないということなのだろうか。私のディアラバとの突然だったためその感覚はよくわかる。2016年、ディアラバがどこまでさらなるファン獲得をしていくのか、興味深いところである。

 

 

 

4.グッズの買い取りにかけた最高金額を教えてください。

 続いてこの質問。キャラクターのグッズ人気と実人気の相関について知りたくこの質問を設けた。やや生々しい質問であるためみなさんが回答してくださるか不安になったが、みなさん回答してくださって安心した。有り難い。ただ質問の意味が分かりにくかったようで、これまでのグッズ買い取りにかけた合計金額を書いてくださった方が何人かいたためそれらを省いて結果だけを貼る。同額の金額についてはひとつにまとめた。この質問については、後編にて好きなキャラクターとの相互関係を分析してより深く掘り下げる予定である。

 

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5.好きな色を教えてください。

 突然ディアラバとは全く関係ない質問がきて回答者の方を困惑させてしまったに違いない。多くの二次元作品ではキャラクターにそれぞれイメージカラーというものがある。ディアラバも例に漏れずキャラクターにカラーがあり、大なり小なりグッズなどを身に着ける人が多いことを踏まえると、イメージカラーもキャラ人気に関わっている可能性があるのでは、と思いこの質問を設けた。ただ、純粋に好きな色を選択してもらうため、日常的にあまり触れないような色(そのキャラクターのカラーとしてしかお目にかかりそうにない色)は省かせていただいたと共に、キャラクターのカラーに無い色も選択肢に加えさせてもらった。この結果についても今回は結果の提示のみとし、本来の目的の考察については後編でさせていただく。

 

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6.年齢を教えてください。

 ディアラバファンの年齢層を知りたくて最後にこの質問。これも後編で様々な項目と絡ませながら考察を行いたいと考えている。思っていたより10代が多かった。何度も言うようにTwitterを通して募集したというバイアスがかかっていることが年齢には大きく影響していると考えられるが、それを考えても結果には少し驚いた。

 

 

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結果の報告は以上である。後半の質問は他の質問を交絡させないとあまり意味を為さない質問であったためかなり雑なまとめ方になってしまったが、その分絶賛執筆中の後編にもご期待いただければ幸いである。アンケートの実施から前編の公開までかなりお時間をいただいてしまい申し訳ない限りなのだが、後編はもっと短いスパンで公開できるよう努力したい。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました!

 

 

 

 

DIABOLICK LOVERS BLOODY BOUQUET 無神アズサ (今更)ネタバレ感想

 

 私はDIABOLIK LOVERSとの出会いをきっかけに2次元の世界に転がり落ちた。推しは無神家の四男・無神アズサである。なぜ彼が推しであるかという話はまた別の機会にさせていただくとして、今回は2016年2月17日に発売された「DIABOLICK LOVERS ドS吸血CD BLOODY BOUQUET Vol.11 無神アズサ(CV.岸尾だいすけ)」(タイトル長い...)の感想を今更書きたいと思う。このCDを購入したのがもう約4ヶ月前という事実に震えながらできるだけ冷静に書き進めていく。

 

※ 超絶ネタバレです。ディアラバシリーズの他作品の話も出てきます。貶しますがちゃんと愛はあります。また、BBシリーズでは全編通して主人公の名前は出てきませんが、私の中ではアズサくんの相手は自分というよりユイちゃんなので、ここでは主人公=ユイちゃんという設定で感想を書かせていただきます。苦手な方は閲覧ご遠慮ください。

 

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1.青空と花冠

冒頭のひとりセリフ。

 「自分を、傷つけることは、存在価値を確認するために、必要なことだった。でも、イヴと出会って、全てが変わったんだ。自分を大切にするということ、俺を必要としている人がいるということ、全て、彼女が教えてくれた。気づけば傷つけることを止めていて、今は、次第に消えていく傷跡を見ても、何も...思わない。だって、イヴがそばにいてくれるから。彼女さえいてくれればそれで良かった。俺には、もったいないくらい、幸せだった。」

このセリフはMB(MORE BLOOD)での出会いからDF(DARK FATE)エンディングあたりまでを要約したようなセリフですね。セリフにもあるようにあるように出会ったころのアズサくんの頭の中は、「自分の存在価値=傷つけられること」だったわけですが、ユイちゃんに出会うことで、「自分の存在価値=ユイちゃんの存在」に変わったわけです。そしてアズサくんにとっての『幸せ』は、この存在価値が自分の中で見いだせていることと言って良いと思います。ただしこの時点では「ユイちゃんの存在」、つまり「ユイちゃんそのもの」で自分の価値基準が止まっていることがポイントで、ストーリーを通してこの価値観が彼の中でどう変わっていくのかが個人的にアズサくんBBの見どころだと思っています。

 

さて前置きはこのくらいにしてストーリーに入っていきましょう。

最初の舞台はエデンのお花畑です。DFのアズサくんルートをプレイした方はご存知だと思いますが、Vampire ENDでアズサくんとユイちゃんはエデンで二人だけで幸せに過ごすことになりました(ざっくり)。今回のBBはその続きでエデンで暮らす二人が描かれているようで、少し寂しいですが兄弟の話は一切出てきません。

そして第1章はお花畑で戯れる二人が描かれます。いわゆるリア充爆発しろ的な平和な内容が続く感じですね。

なんでこの章は個人的ハイライトだけ。

一番最初にアズサくんが、「はい、イヴ、この花、すごく綺麗なんだ。だから、君にあげるね。枯れないから平気だよ、これは、エデンに咲く花だから。摘まれても生き続けるんだ。」 っていうセリフと共にお花をくれるんですね。相変わらずなんでもありだな...とか思いながら、ウワーー、アリガトウって受け取るユイちゃん想像してたら、「ああそうだ、せっかくだから、花冠にしてあげる。」っていうセリフが続いて、「一生に作ろう?」ってユイちゃんと一緒に作ってるはずなのに、「...あれ、どうして...?ぐちゃぐちゃになっちゃった...」って自分からww作ってあげるってww言ったのにwww作れないアズサくんwwwwあほ可愛い。

 

そのあとはまあ...「もっと近くで作り方教えて?そこじゃなくて、ここ。俺の足と足の間...」とか言ってry(お察しください)...もう糖分はいらないんじゃあああああってちゃぶ台返ししたくなる感じですがこのあとの展開とのギャップを考えるとどのキャラクターでも冒頭はこんな感じで甘々になってるのかなと。

しかし章の最後はユイちゃんが作ってアズサくんにプレゼントしてくれた花冠が、「ありがとう...一生、大切にするね」って言った瞬間風に飛ばされる上に突然の豪雨に襲われて自宅に戻ることを余儀なくされてもう散々ww

また分かり易いフラグではあるんですけどね。

 

 

2.漆黒の花束

 この章も途中まではある意味糖度100%♡♡な内容が続きます。

急いで自宅に戻ったものの全身びしょ濡れになってしまった模様。

「風邪を引いちゃう...ほら、イヴ、着替えよう......大丈夫、ここには誰もいないから。俺だけなら、いいでしょ?イヴ、お願い、俺にやらせて?」

そういう問題じゃないと思うな(棒)

 

そして鳴り響く雷。

「もしかして、雷が苦手?...大丈夫だよ、こうして、俺だけ見てて?そうしたら、怖さなんて消えちゃうよ?(ちゅっ♡).......だめだ...俺、イヴの血が欲しい...もらってもいいよね?...抑えられないよ、君が欲しくて堪らない...優しく吸ってあげるから...ね?」 

え?(困惑)

 

 

_人人人人人人人人人_
> 突然の吸血衝動 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

 

「一緒に...気持ち良くなろ?」

 

アウトです(真顔)

 

~お好きな吸血音を想像してください~

 

「あ、そうだ...ふふふ...君を縛ってあげる。腕も、足、動けないように......おとなしくしてて?あと、少しだから......うん、いいね、すごく良い...これでずっと、楽しめる...たくさん、喜ばせてあげられるよ。可愛いイヴ、いっぱい鳴いて?」

「可愛い顔、もっと見せて?ねえ、こっち向いてよ......。そう?嫌って言うなら...こうして、何も見えなくなれば怖くないよね?...あのね、視覚が遮断されると、他の感覚が研ぎ澄まされるんだって。イヴはどんな風に反応するのか...ふふ、試してみたいな....君も気になるよね?わかるよ...だって、軽く足を触っただけで......イヴ、可愛いね...じゃあ、これなら...(耳にふーっ♡)...どう?気持ち良い...?」

すみませんちょっと何言ってるかよくわかんないっす(困惑)

 

「可愛いイヴをたくさん見せて。俺の牙、感じて。それで、俺のことだけを考えてほしい。ずっと...ね...」

たくさん突っ込みを入れてしまいましたがこのあたりからもアズサくんの「自分の存在価値=ユイちゃんの存在」という価値観が読み取れる気がします。冒頭でも触れたようにこの時点では「ユイちゃんそのもの」で自分の価値基準が止まっているんですよね。もっと言うとアズサくんは「ユイちゃんからの愛」だけに存在意義を見出しているのだと思います。

 

「痛かった?いっぱい吸っちゃってごめんね...(中略)ごめん、もうしないよ。だから、そんなに慌てないで?...ねえ、イヴ、ごめんね、許してくれる?たくさん、いろいろしちゃったこと...」

 

 

_人人人人人人人人人人_
> 突然の反省モード <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

 

あれ....乱暴するだけして最後にもうしない、ごめんってひたすら謝るのって...

 

もしかして:DV男の典型

 

しかし大聖母ユイちゃんは許してくれたようです。

「...ありがとう...もっときつく抱きしめて...君には俺が必要だって、少しでも感じたいんだ...こうしてると、君とひとつになれたみたい...優しいイヴに、お礼...(ちゅっ♡)...それに、さっき噛んじゃったところにも...(ちゅっ♡)......俺、こうしてるだけでも幸せなんだ。抱きし合っていると...トクン、トクン、って君の心臓の音が聞こえて...それが、心地よくて...このまま、時が止まっちゃえばいいなって...そう思えてくる......」

漫画とかで「トゥクン...//」っていうのよくあるけどこれセリフでリアルに言う人はじめて見たわwwww斬新すぎてもう耐えられなかったww

 

このあとアズサくんはおねむになってしまったようで、二人で一緒に寝るところで一旦場面が終わり、ひとりセリフがありますが割愛します。

 

そして恐らく次の日の朝、ピンポーンと家にお届け物がくるところに場面が変わります。

受け取ったのはユイちゃんだったようですが...

「その足元の花束、何?誰がこんなものを届けに来たのかな?黒い薔薇なんて、気味が悪いね......ん?どうしたの?..そう?でも、なんだか、顔色が悪いよ?大丈夫?...貧血かもしれないし、今日は寝ていたほうがいいよ...ベッドまで連れて行ってあげる...ごめん、このカード、ちょっと持っててくれる?...どうしたの?......なら、いいけど...じゃあ、はい、背中に乗って?」

 

ユイちゃんを寝室まで運ぶ足音と共に再びアズサくんのひとりセリフが入りこの章は終了します。

「寝室へと向かい廊下を一歩一歩進みながら、俺は、嫌な予感を覚えていた。そして、予感は的中する...眠った彼女から離れて玄関へ戻ると、さっきまであったはずの黒薔薇の花束が、消えていた。どうしてなのか気にかかったけど、すぐにそれどころじゃなくなった。だって、彼女の体調が日に日に悪化していくんだ...どんなに願っても、献身的に看病しても、決して良くなることはなかった。この状態が続けば、彼女はどうなってしまうんだろう...俺たちはずっと一緒にいられるのかな...そんな不安が頭の中を支配して、俺は恐怖に怯えていた」

 

 

3.ナイフの切れ味

 献身的にユイちゃんを看病するアズサくん。

「早く治るといいね...イヴ、一緒に頑張ろう。...大丈夫、イヴが俺に謝ることなんてないよ...そばにいるよ、君が寝ていても、ずっと離れない...だってもし、イヴに何かあったら...そうしたら、俺は......」

このあとアズサくんが冒頭で二人が出かけていた花畑からお花を摘んできてプレゼントしてくれるんですが、ユイちゃんはそれを跳ね除けてしまいます...ひたすらお互いに謝る二人...まだ事情を知らないからこそ、愛してるからこそ、相手の気持ちを考えすぎてこういう行動をとらざるを得なくなってしまっているんですよね...切ない......

しかしここでアズサくんが勇気を振り絞って踏み込みます。

「ねえ、イヴ...俺に、何か隠していることはない?...本当は、何かがあったんじゃないの?あの、黒薔薇......やっぱり...イヴのことが好きだから、それくらい、わかるよ。俺、君の役に立ちたいんだ。全部教えて、あの朝、何があったのか.....嫌、なの?俺、そんなに頼りない?...じゃあちゃんと言って。隠さないで、不安なんだ、イヴに必要とされないことが...だから、お願い

(うん...ぶっちゃけ頼りないよ...って応答しちゃったのは内緒です。)

 

ぽつぽつとあの朝の出来事を話してくれるユイちゃん。

※黒薔薇によって何が起こったかは公式サイトを参照してください

 

「...どうしてこんな大事なこと隠してたの?...ねえ、なんで黙ってるの?...教えて、どうして俺に言えないのか、教えてよ!!...あ、ごめん、君が心配で、つい...痛かったよね?

ここすごく良かった。

アズサくんって、公式のプロフィールでは「弱気系ドS」っていう記号がついてたと思うんですけど、それがまさにこれだなと。このシーンではアズサくんがユイちゃんへの不信感からきつく当たってしまっている一方、心の底からその不信感を抱くことはできなくて、もっと言うと本気できつくあたることも彼にはできなくて、だからすぐに謝って。もちろんそれが彼らしさであり彼の優しさを体現してるわけのですが、個人的にとても、ああ、アズサくんらしいなって思いました。

 

「でも俺、不安なんだ。君と一緒にいられなくなるかもしれないなんて、嫌だよ......迷惑なんて思わないよ。だって俺は、君に必要とされたいんだから。かつては、痛みだけが俺の存在理由だった。自分を傷つけて、俺はここにいるんだってことを、ずっと確かめてた...けど、今は違う、隣には君がいてくれる。君がいるから俺もここにいられるんだよ。もし、君と離れることになれば、俺は生きる理由を失ってしまう...そうなればまた、俺は、自分を傷つけるだけ...だから、君と離れないためにできることならなんでもする。吸血で呪いが解けるなら、ずっと、ずっと吸い続けてあげるよ...お願い、イヴ、俺はもう、何も失いたくないんだ...どうか俺から、存在理由を奪わないで

はいきましたこれですよ。ずっと触れている通り、「自分の存在価値=ユイちゃんの存在」っていう価値観がこのセリフからよりはっきりわかります。もっと踏み込んだ言い方をしてしまうと、アズサくんが考える自分の存在意義って言い方は悪いですけどここではまだすごく自分本位なんですよね。「君に必要とされたいんだ」っていうセリフからも読み取れるように、「自分が何かすること」でなはく「してもらうこと」が存在意義に繋がっています。だからこの言い方も良くないですけど、必要とされれば誰でもいいのかなっ思われても仕方ないんじゃないかと。されそれがどう変わっていくのか...!

 

ユイちゃんの血を必死に吸うアズサくん。しかし黒薔薇によって毒がまわっているユイちゃんの血を吸うのは苦しいようで、見かねたユイちゃんはアズサくんを止めようとしますが...

「止めない...君を助けられるなら.....俺なんかどうでもいいんだよ...大切なのは、イヴ...君だけ...いいの?君がおとなしくしてくれないのなら、昔みたいに、俺は、自分を傷つけるけど?...(シャキーン)......このナイフ、イヴに見せるのは、久しぶりだね...ずっと使っていなかったけど、でも、ちゃんと、磨いていたんだよ?

 

 

ナイフキタ━━(゚∀゚).━━!!

これを待ってたよ!!!

なんていうのは私の感想でユイちゃんはもちろんアズサくんの腕を必死に掴んで制止します。

 

「...無駄、だよ...君の力じゃ、俺には、勝てない...ほら、手を離して?君は、おとなしくしているだけで、いいんだ。簡単なこと、だよね?俺は、本気だよ。君がうなずかないのなら、どんな手を使っても...!!......ふふふ、そう、始めから、受け入れていれば良かったんだよ...今、呪いを解いてあげるからね...」

苦しみながらも、まだ...まだ...と吸血を続けるアズサくんですがやはりユイちゃんは見ていられず再び止めようとします。しかし...

「...言ったよね?逃げようとしたら...こうするって...!!!」

 

グサッ

 

「はあ、はあ...ふふ、ふはははははは、この痛み、懐かしい...(恍惚)...なんだか苦しさも、少しだけ、和らいできた気が、する.....ああ、もっと、もっと、欲しい...」

 

グサッ

 

「う、うう、ふ、ふふふふふふ、はあ...気持ち良い...ああ...」

 

 

私「お前まじか」

 

いや、なんていうか、だいさく先生すげーよ...この文字だけでは伝わらないアズサくんのセリフの最高の気持ち悪さ(褒め言葉)

私の中でアズサくんBBのハイライトは間違いなくこちらです。本当にありがとうございました。

 

そしてそれに続くセリフがまた良い。

君を、助けられるのなら、どれだけずるくたって、良い。俺はどうしても、君と離れなくないんだ....ほら、次は、腕からだよ...いいよね?.......足りない、もっと..........ごめんね?でも、お願いだから、嫌いにならないで

先ほどアズサくんが考える自分の存在意義は自分本位だっている話をしましたが、それって彼の「弱気系」からきてるものだと思うんです。で、そのことをもしかしたらアズサくん自身は自覚してる部分があるんじゃないかとこのセリフを聴いて思いました。自分に自信がないからこそ、「自分本位の愛を嫌いにならないで」って言ってるんですよね。

 

そんなこんなで再び自分の腕にナイフを刺して一人で気持ち良くなっていたアズサくんですが、最後のひとりセリフではこんなことが語られています。

「久しぶりのナイフの傷は、温かくて、痛くて、満ち足りた気分にさせてくれた。だけど、何かが足りなかった。イヴといたときに感じられる幸せとは何かが違っているんだ。やっぱり、俺には彼女が必要なんだと思う。だけど、このまま呪いが解けなければ、そのときは、俺も...」

 

 

4.幸せの定義

 ユイちゃんを吸血したままその途中で気を失ってしまったアズサくん。しかも毒のせいか目がほとんど見えなくなっているというオプション付き。

多分目が覚めたアズサくんに対して泣きながら「もうやめて...」って言ってるユイちゃん。

「なんで?呪いは解くよ、絶対に。だって、そうしないと、俺は、どう生きていけばいいのか、わからないんだ...ほら、見える?俺の傷、こんなにたくさん増えたんだ...もう、傷つけてほしくないんだよね?だったら、そんなこと言わないでよ...どうして?俺のこと、嫌いになった?....なら、なんで?...お願いだから、吸わせてよ、嫌がらないで...」

いいですね、ここも弱気系が見事に表現されてGoodです。

 

そしてここでユイちゃんは自ら死を選ぶとアズサくんに話します。

「え...死ぬって...本気なの...?それじゃ、本当に、離れることになるよ?...イヴは、それでいいの?......わかった...それなら俺も、君と一緒にいることを選ぶよ...一緒に死のう、イヴ...死んで、二人で幸せになろう?どうせ俺は、君がいなければ、生きていけない。だったら、最後も、一緒に、終わらせればいい...呪いから解放されたその先で、幸せになろう...それが、どんな場所でも、俺は構わないから......いいよ...だって、俺には、もう、君以外の誰かなんて必要じゃないから。こうして、寄り添えなくなっても、俺のものでいて...俺も、永遠に、イヴだけのものだから...」

まあそうなりますよね(達観)。セリフの中にもありますけど「自分の存在価値=ユイちゃんの存在」アズサくんにとって「死」なんてもはや怖いものではないんですね。というよりユイちゃんはアズサくんがこう返してくることをわかってて自らの死を示しているのだと思います。あと「君以外の誰かなんて必要じゃないから」ってセリフがありますけど、兄弟のことはもういいの?ってちょっと切なくなってしまいました。もちろんそれだけユイちゃんのことが大切ってことでそれはそれで美しいんですけどね。無神は4人揃って最高だろ?な私としては少し...笑

 

アズサくんは死ぬなら最後に行きたい場所があると言い、いつものお花畑にやってきます。青空の下、これまでのユイちゃんとの思い出を語るアズサくんですが、「それも...今日で、終わり...」といよいよ死を決意します。

「...このナイフで、お互いのことを刺せば、全てから、解放される...俺とイヴは、ここで、世界とさよならするんだ......俺の心臓は、ここ、だから、ちゃんと、覚えておいてね...外しちゃ、だめ、だよ...まずは、君が俺の心臓を一突きするんだ。ヴァンパイアは、生命力が、強いから、俺は、その隙に、ナイフを抜いて、君の...心臓に......」

このシーンはDFアズサくんルートのManservant  ENDを思い出して泣きそうになった人も多いんじゃないでしょうか...完全にデジャヴですけれども...

 

そしてここでようやくあることに気が付くアズサくん。

「ねえ...ひとつ、聞いてもいい?...俺たち...これで、幸せになれるのかな?...死んだあとも、ずっと、一緒にいられるのかな?今みたいに、ずっと.........そうだよね、死後のことなんて生きていたら知らなくて当然だ...でも、信じていれば、きっと...一緒に幸せになれる、よね?そう、なんだよね?」

 

カシャーン

(ここでナイフがアズサくんの手から落ちる)

「...う、ううん...違うよお..こんなの、違う...全然、幸せじゃない。死んで幸せになれるなんて、ただの願望だよ...俺、ずっと勘違いしてた...君が一緒にいてくれるのなら、どんな形でもいいって、それが俺にとっての幸せだって、そう思ってた。でも間違いだったんだ...生きていなくちゃ、幸せになんて、なれないよお...君の姿も青空も、今じゃ何も見えないけど、こうして、感じることはできるんだから...」

 

無神アズサ(17)、ガチ号泣。

 

いや、なんていうか、だいさく先生すげーよ(再)。アズサくんのこの女の子みたいなんだけどでもアズサくんらしい男の子の声でここまでリアルな泣き芸ができるって......さすが性別:岸尾だいすけ

 

「俺の傍に、確かにあるんだ...大好きな、大切なものは、ここに、あるんだ...ねえ、イヴ、俺、強くなるから、君を守れるように、幸せにできるように。だから、生きよう、最後まであきらめたくない。あがいて、立ち向かって、それで必ず、呪いを解いてあげる。そうして、君と生きていきたい。本当に意味で、幸せになりたい..........ありがとう...俺が、ここにいて良いって思いえるのは、幸せを感じられるのは、君と一緒に、生きていくことなんだ。だから、何があっても、あきらめない。絶対に逃げないって、誓うよ。どんなときも、絶対、に一緒にいようね。イヴ、ずっと、君だけを、愛してる...(ちゅっ♡)

 

 

 

( ;∀;)イイハナシダナー

 

キラーーーーン

 

「......!?!?......今、何か......あれ、君の顔が見える...夢、なのかな?君のことが、ちゃんと、見えるんだ...それに、身体も楽になってきて......ごめん、イヴ、少しだけ、血、吸わせて?......本当だ、もう、苦しくない...それに、いつもの美味しい血の味に戻ってる......良かった...君も俺も、ずっと二人で生きていけるんだね...つらい顔、させてたよね...ごめんね、イヴ......え?本当だ、俺もいつの間にか、泣いちゃってたみたい...君といられることが嬉しくて、つい...」

 

ファーーーーwwwwあんなに号泣してたのに自分では気がついてなかったのwwwwなんなのド天然なのあほ可愛い。

あと先ほども少し触れましたけど、ユイちゃんは最初から自分の死を示せばアズサくんも死を選ぶことをわかってただけじゃなく、こうして彼が「死」=「幸せ」ではないことに気が付くこともきっとわかった上で行動していたんでしょうね。さすがユイちゃん様、やっぱり只者じゃない。

 

「ほら、笑おう?せっかく呪いを乗り越えられたんだから......ふふふ、くすっぐたい、イヴ...どうしたの?何だか、いつもと、違うね......そっか、俺も一緒にいられて嬉しいよ...大好き......あの、黒薔薇のブーケ、どうして俺たちの元に届いたのかはわからないけど、でも、呪いは解けたんだ...君が無事ならそれでいい...」

 

約一名心当たりあり過ぎる人物がいるけどな......カー〇ハイン〇、お前のことだよ。どーせどーせ、本当の意味での幸せを二人自身で見つけるための手段だなんだとか言って〇ールハ〇ンツが黒薔薇の花束を届けさせたんでしょ!!そうなんでしょ!!!だいたいエデンに贈り物って時点で限られた人物しかできないことくらいこっちは簡単に予想でk(強制終了)

 

「幸せだよ、俺...これが、俺が求めてた本当に幸せだったんだ......ふふ、すごく、嬉しい...君と同じ気持ちでいられるなんて......ねえ、イヴ、結婚しよう...俺には、君が必要なんだ...だから、俺だけの花嫁になってほしい........」

 

 

 

......え??(困惑)

 

 

 

 

 

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_人人人人人人人人人人_
> 突然のプロポーズ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

 

 

おい、おい...待ってくれ........あまりにも唐突なプロポーズすぎやしないか???だってさっきまですごくいい流れだったよ??冒頭からずっと言ってる通り、「自分の存在価値=ユイちゃんの存在」だったアズサくんの価値観が、「自分の存在価値=ユイちゃんを幸せにすること」に変わったんですよ。「してもらう」っていう自分本位だった自らの存在価値が、自分の行動によって形成されるもの=「する」という能動的な幸せによって形成されるんだっていう価値観に変わったんだよ!?でもそれと「結婚」って直結はしないよね??いやまあ彼の中ではそうなのかもしれない、「君を幸せにすること」=「結婚すること」なのかもしれない。でもさ、そうだとしたら「結婚しよう」に続くセリフが「俺には君が必要なんだ」になっちゃってたらさ、

 

 

完っ全に振り出しに戻っとるやないかーい!!!!!

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もうね、アズサくんBBを感動しながら聴いてましたって人には誠に申し訳ないんですけど、個人的にアズサくんBBはここが本当に本当に残念で......さっきも言ったようにプロポーズまではすごく良かった。アズサくんの「弱気系ドS」もセリフの中で随所に表現されてたし、何よりそんなアズサくんの中での「自分の存在価値」「幸せの定義」がこのストーリーの中で見事に、そして自然に変わっていったのは素晴らしかった。

アズサくんとユイちゃんの関係って、一言で表すと「相互依存」だと思います。MBアズサくんルートのVampire ENDで、ハッピーエンドなのにアズサくんが自分の前から消えておかしくなっちゃうユイちゃんが描かれてたと思うんですけど、まさにあれがその象徴ですよね。で、DFやファンディスクであるVC・ルナパレでもはっきりいってその関係はあまり変わっていないんだと私は思ってます。「ユイちゃんを失うことが怖い」っていうあれですね。決してそれが悪いってわけじゃなくて、少し話は逸れますけど、DFのアズサくんルートなんかは、左手を失ったらユイちゃんを守れない→君を守れなくなったら俺の存在価値はなくなるから捨てられるっていう超理論でおかしくなっていくっていう話で、このCDで変わる前のアズサくんの価値観や「弱気系ドS」が良く生かされててとても良いストーリーでした。ユイちゃんを守るために兄弟を刺すっていうプレイヤーとしては激ツラの衝撃展開はアズサくんにしかできなかったと思います。

で、話を元に戻しますと、ゲーム作品を通してずっと変わってなかったアズサくんの価値観がやっと変わったんだ...!!って感動してたのにプロポーズがあまりにも唐突だから突っ込まざるを得ないんですよ。もちろんこのBBシリーズのテーマは「吸婚」ですから最終的にプロポーズされることは聴く前からわかってるわけです。でもこのアズサくんのセリフだと価値観の変化にとりあえずプロポーズをくっつけました感がすごいからそりゃちゃぶ台ひっくり返したくもなりますわ。伝われこの怒り。

 

「君を幸せにすること」と「結婚」が一言でいいからイコールで結ばれてればもう200点満点でした。例えば、

「君と共に生きて、君を幸せにしていきたい...イヴ、俺は、幼い頃、孤独だった...でもルキと、コウと、ユーマと出会って、家族ができて、初めて『幸せ』っていうものを知った...俺にとっての幸せは、『家族』そのものにあるんだ...だから、君とも同じ形で『幸せ』を築きたい......だからイヴ、結婚しよう」

とかさ!?

 

私が今適当に考えただけでもまあまあいい感じに繋ぎになったよ!?←

まあ自画自賛も入りましたけどもたったこれだけですごく良くなるのに本当に勿体無いの一言に尽きるんですよね......

 

 

「ありがと...もう、どこにも行かせない......!(ちゅっ♡)...永遠に、何があっても話さないから...これからは、正真正銘、君は俺だけのものだよ(ちゅっ♡)

 

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(画像はイメージです)

 

くっ、仕方ない、アズサくんの笑顔に免じてここは許してあげ...

 

 

 

 

 

 

 

るわけないだろおおおおおお!!!!!!

 

 

私「せんせーい!!!さっきからずっとアズサくんが何でもキスでごまかそうとしてきまーす(T_T)」←

 

 

5.魔法をかけてあげる

幸せな結婚準備風景まとめ。具体的には結婚式で着るタキシードとウェディングドレスを選びに来た二人の話で、お決まりの、ウエディングドレス姿見て綺麗過ぎてびっくりして言葉がデテコナカッタヨーーっていうあれ。あとアズサくんがひたすら「好きだよ。俺、幸せだよ」って言う最終章にして流れ作業ゲー。以上。

 

......これだけで終わらせるものなんか申し訳ないのでこれだけでこの章の雰囲気が伝わる且つ個人的にツボだったセリフだけ載せたいと思います。

「こういうときの感情、なんて、言うんだっけ...うまく、言葉が出てこないや......ああ、そう、『幸せ』だ。俺は今、すごく幸せ......ねえ、イヴ、目、閉じて?もっときれいになれる魔法、君に、かけてあげる。うん...そのまま、少しだけ、待ってて?......はい、もう開けて、大丈夫だよ...花嫁にはってくれる君へ、プレゼント、前に教えてもらった花冠、もう一度、作ってみたんだ......ねえ、この花冠の花、見覚えはない?呪いにかかっていたときの君に、見せてあげた、花、それで作ったんだよ。花畑を歩いていたら、たくさん咲いている場所があったんだ。あの日は、うまく渡せなかったけど...でも、プレゼントし直したかったから......これを付けて、結婚式に出てほしい...今度は、もらってくれるよね?」

 

呪いにかかったユイちゃんを献身的に看病するシーンで、ユイちゃんが少しでも元気になるようにとアズサくんがプレゼントした花をユイちゃんが跳ね除けてしまったシーンのことですね。あなた意外と根に持つタイプよね。

 

あ、ちなみにこのあとアズサくんが「ねえ、イヴ、キスして、ほしいな?」って言うんですけどこれはまじで銀河系一可愛くて私は大気圏に突入しました。オシアワセニーー

 

 

 

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6.キャストフリートーク(初回限定盤特典収録)

本編の雰囲気とは打って変わって爆笑必至の岸尾ワールドがここにwwwwあれ、こっちが本編だったかなwwww←

一応初回限定盤特典なので本編のように一字一句書き起こしたりはしませんが、ツボポイントを頑張って3つにまとめたのでそこからいろいろお察しいただければと思います。

  • ダミヘのまましゃべる→基本右耳からしか聞こえない
  • 森久保祥太郎モノマネ声優としてシンくんの声への思いをひたすら熱く語る
  • アズサくんへのメッセージを求められるも一言「うーん、良かったね、ですね」でまさかの終了

 

私のエデンはここにありました(昇天)

 

【完】

 

 

 

 

長くお付き合いいただきありがとうございました。念のため申し上げておきますと無神アズサは素晴らしいキャラクターであり私は彼のファンです、安心してください。

最後の最後に余談なのですが、このアズサくんBBを聴いて私がイメージソングとしてぴったりなんじゃないかと思った曲があるのでその曲と歌詞を抜粋させていただいてこの記事を締め括ろうと思います。

それでは聴いてください、AKB48で、「なんて素敵な世界に生まれたのだろう」

お粗末様でした!

 


なんて素敵な世界に生まれたのだろう AKB48 TeamA 4th

 

「なんて素敵な世界に生まれたのだろう

僕のそばにはいつでも君がいてくれる

なんて素敵な世界に生まれたのだろう

まるですべてが光に満ち溢れている

誰かと出会い愛して愛されるだけで...」

 

「愛に素敵な世界を教えられた

みんなそのこと

最初は気づかないけれど...

愛に素敵な世界を教えられた

君がいたからようやく僕にもわかった

もっと誰かを愛して愛されてごらん」

 

 

「変わらないこと」が放つ2次元の煌めき

 

 一番始めに投稿した自己紹介にて、私は元々3次元のヲタクであることに触れたが、私はいわゆるアイドルヲタクをやっている。こちらの世界に来てからも、彼ら・彼女たちの応援は続けている。

2次元のキャラクターたちを好きになり程なくしてひしひしと感じたのは、彼らの魅力は「永遠に変わらないこと」が放っているのではないか、ということだった。今回は、自分が3次元ヲタであることを踏まえて感じた2次元にしかない独特の魅力について、その優劣は抜きにして個人的な考えを書いてみようと思う。私自身がこちらの世界に足を踏み入れて間もないため「2次元」への解釈がおかしな点もあるかと思うが、その点はどうかご容赦願いたい。

 

 

  • 「変わっていく」3次元、「変わらない」2次元

 私自身はアイドルヲタク(=ドルヲタ)であるため、あくまで2次元の「キャラクター」と3次元の中でも「アイドル」との比較を前提に話をさせてもらうが、「アイドル」を応援する上で欠かせないキーワードは「成長」である。女性アイドルも男性アイドルも、日々技術的にも精神的にも進化し、それと同時に年を重ねていく「入った頃は歌もダンスもヘタだった○○ちゃん・○○くんが、一年経った今ではこんなに上手くなって...」という「変化」をドルヲタは感慨深く語り、その「成長」を見守りながら応援する=「推す」。しかし長く推しているとそうした「成長」が嬉しい一方で、年を重ねていくことで失われていくものを感じ急に虚しくなったりもする。こうした傾向は男性アイドルよりも女性アイドルに顕著に見られるが、その最たるものは「若さ」である。アイドルを応援する立場からすると、「若さ」から放たれる無邪気さ、素直さ、ひたむきさ、フレッシュさは、ある一時にしか見られない貴重なものである。もちろん「若さ」だけがアイドルの魅力ではない。先に話したようにアイドルを応援する上でのキーワードは「成長」であるため、ファンは昨日より今日、今日より明日と大きくなっていく彼ら・彼女たちを見守ることに幸せを感じ、そして時が経つにつれて放たれる「若さ」からは生み出せない魅力も見出していく。しかし昨今のアイドル戦国時代の中で、「若さ」から放たれる魅力だけを永遠に追い求め、グループの新メンバーや新しいグループに次々と「推し変」していく、いわゆる「新しいもの好きの人たち」はドルヲタの中に一定数存在するのもまた事実である。

しかし、2次元の「キャラクター」にはこうした「成長」がほとんど存在しないと言っていい。年を重ねないことの代表格はサザエさんのカツオ・ワカメ・タラオ、ドラえもんのび太たちだろう。もちろん最近はアイドルをテーマにした作品も2次元に多く存在するため、その中で3次元のアイドルのように「成長」し歳を重ねるパターンもある(例:うた☆プリ)が、例えば私がある3次元のアイドルグループを結成当初から10年ほど応援してきたのと同じくらいの時間の変化を辿る作品はほぼないはずである。もっと大きな括りで言えば、2次元のキャラクターは多少の年齢の変化はあっても、「若いまま」「幼いまま」で当たり前のように止まっている。そう、2次元に存在する「キャラクター」の彼女たち・彼らの「若さ」、もっと言えば「Identity(アイデンティティー)」は「永遠」なのである

元々2次元の世界でヲタクをやってきた方々にとってみればそんなことは当たり前で、特に意識することはないのかもしれない。しかし、冒頭でも述べたように、私はこの「永遠性」こそが、2次元のキャラクターにしか放てない「煌めき」に繋がっていると思う。何年何十年経ってもそのキャラクターが放つ変わらない魅力を永遠に楽しめるということは、その「好き」の気持ちを持った自分もなかなか変わらないということではないだろうか。もちろん作品を追っていると作風が変わったり突然そのキャラクターが消えたりすることはあるだろうが、2次元にしか存在しないキャラクターであるからこそ、自分が好きなその「キャラクター像」は自分の中に残り続けるし、どんな変化でも現実世界に起こっている「変化」ではないため、個々の解釈に対する最終的な正解は存在しない。こうした視点から生まれるのが「二次創作」なのではないかと私は考えているが、ともかく2次元のキャラクターは「変わらない」からこそ煌めいている。いつも無邪気な発言でファンを魅了するキャラクターが徐々に成長してそれを失っていったりしない、怪我やスキャンダルでアイドルを卒業したりしない。2次元のキャラクターはファンを「裏切らない」、「失う不安」をファンに抱かせることもない2次元の世界ではそこに存在するほとんどが、作品の中で、ファンの心の中で永遠に輝き続けている。

 

  • 「変わらない」からこそ2次元の世界は新規に寛容なんじゃないか説を提唱したい

 私はこの世界につい最近足を踏み入れた。そこでまず感じたのは、「この世界の方々は新規に寛容なのでは?」ということだった。3次元のヲタクをやっていると度々「新規叩き」の意見を目にすることがある。もちろんごく一部の方の意見だが、「昔」を知らないことは、そのヲタ界のファンが持つ「一体感(=応援する気持ち)の欠如」であるかのような決めつけをするファンがいるのは事実である(例:「グループの○○時代を知らないなんてファンとしてあり得ない」など)。斯く言う私も3次元アイドルヲタとして「新規」ははっきり言って苦手である。叩くつもりは一切ないが、特に10年近く応援しているアイドルグループにおいては、売れなかった時代を知らないファンの人たちとはどうしても同じ「熱量」で応援できないと思ってしまうのだ。ここで着目したいのが、こうした古参と新規の溝は、彼ら・彼女たちの「成長」、わかりやすく言えば「明確な過去」があるからこそ生まれるという点である。

一方2次元の特徴は何度も言うように「永遠性」である。「キャラクター」の「過去」が全くないわけではないが(例:幼い頃の回想シーンなど)、基本的に2次元の作品においては「キャラクター(のIdentity)」の「今」が「永遠」に描かれている先ほど「何年何十年経ってもそのキャラクターが放つ変わらない魅力を永遠に楽しめる」と述べたが、時が経ってもファンが感じるキャラクターの魅力は概ね同じであると考えられる。「過去」を踏まえた「現在」がないからこそ、いつファンになっても「同じ魅力」をファン同士で「共有」でき「共感」し合うことができ、その結果古参と新規の溝がわかりやすくは生まれないのではないだろうか。もちろんシリーズものの作品では時系列で物語が進んでいくため、その内容を知らないと作品やキャラクターの魅力についていけなくなることもあるだろう。しかし2次元の最大の特徴は、それをゲームや漫画、小説などによって誰もが自分自身の「リアルタイム」でそれを体感できるという点である3次元だとこうはいかない。例えばコンサートなどの彼らを実際見ることができる機会は多くあるが、リアルタイムでそれを体感できるのは「そのとき」だけである。後から映像でそれを振り返ることはできても、「時の流れ」は現実世界と同じであるため、「過去」から「現在」に至るまでを同じように体感することは不可能である。例えば、10年分のコンサートの映像を一日で観ることが可能になってしまうのだ。「新規」に対する考えは人によって様々だと思うが、「永遠性」に加えて「各々のリアルタイム体験」によって、2次元の世界は「新規」を毛嫌いする必要性が限りなく少ない環境が構築されていると私は考える。

 

  • 2.5次元というジャンルでも失われない「永遠性」、一方2次元と3次元の「壁」に起こりそうな「革命」

 若干話が逸れるが、2次元から派生した2.5次元というジャンルが存在することは、この世界でヲタクをやっている方であれば誰もが知っているだろう。このジャンルの起源はテニスの王子様のミュージカルなのだろうか、作品のキャラクターたちを実際に俳優さんが演じてその世界観を表現したり、声優さんがキャラソンを歌い、はたまたダンスまで本格的に行いコンサートを行うことも最近では当たり前のようだ。私はそうしたイベントにまだ本格的に参戦していないが、2次元にしか存在していなかった世界が目の前に現れる感覚、きっと言葉では言い表せない感動があるのだと思う。しかし自分の目の前=3次元でどんなにリアルにその世界観が存在しているとしても、あくまでそれは「2次元」のままであり、作品そのものから逸脱することはない。「2.5次元」という表現は秀逸だと思っているが、そういう意味では「2.1次元」くらいな気もしてくる。

ところでまた少し話が変わるが、2次元と3次元はどんなに時が流れてもはっきり言って決して交われない世界同士であると私は思っている。人気のアニメや漫画が実写化する際に必ず起こる反対論がそのわかりやすい例である。2.5次元が私の感覚としては「2.1次元」であることを踏まえると、ますます2次元と3次元の間にある「壁」は誰にも崩せないのだと感じる。こうした現象の発生は先ほどから述べているような「永遠性」の有無にも起因しているのだろうと思うが、「壁」の頑丈さや「世界関係なくみんな仲良くしよう」的な話は一旦脇に置いて、最近この「壁」にひびが入っているんじゃないかと感じることがあったので最後にその話をさせていただく。

アイドルマスターシンデレラガールズ音ゲー、「アイドルマスターシンデレラガールズ・スターライトステージ」、通称「デレステ」のCMキャラクターをSMAPの中居くんが務めたことを知っている人は多いのではないだろうか。また、最近では「あんさんぶるスターズ!」、通称「あんスタ」のCMキャラクターをあの叶姉妹が務めている。見たことがないという方はぜひ動画を検索してみてほしい。今回は私が実際にプレイをしている「デレステ」のCMについて話すが、2次元のアイドルのCMを3次元のアイドルが宣伝するという斬新さにまず驚かされた。しかも最初に放映されたCMの最後に出てくる言葉が、「アイドルはやめられない!」。2次元のアイドルの「永遠性」を3次元のアイドルが語っているのである。ジャニーズに代表される男性アイドルは女性アイドルに比べて遥かに寿命が長い。その先駆け的存在はSMAPなのだが、彼らは3次元のアイドルであるため「長い時間」の中を駆け抜けてきた存在である。しかし何十年も活躍し続けている彼らを見ていると、3次元のアイドルにも「永遠性」があるかのように思ってしまう。もっと言うとアイマスの「とどけ!アイドル」という曲の歌詞に「夢をのせて 時空超えて とどけ!アイドル」という言葉が出てくる。CMの制作陣がこのCMにどこまで深い意味を込めたのかはわからないが、このCMによって、2次元と3次元の双方のヲタが一部繋がったような話も小耳に挟んだ。2016年、次元を超えたもっと大きい「革命」が起こることを期待したい。

 

 長々と語ってしまったが、冒頭で述べたようにこの記事は2次元と3次元の優劣を決めるために書いたものではない。3次元は永遠ではないことがあたかも欠点のような書き方をしてしまったが、やはり実在する対象を応援できるという楽しさは3次元でしか味わえないものがある。何が言いたいかというとどっちも最高ですよという話である。みなさんどんどん兼ヲタしましょう。

なんと4500字越えの大ボリュームになってしまった。最後まで読んでくださった貴方に最大限の感謝を。次回の記事でもお会いできたら幸いである。

 

 

自己紹介のようなもの。


ごきげんよう、新しくブログを開設したので自己紹介のようなものを一応一番最初の記事として残しておきます。 

咲野緑梨(さきのみり)と申します。
成人済です。
いわゆるヲタクという人種です。

元々3次元のヲタクを10年近くやっていましたがつい最近DIABOLIK LOVERSとの出会いをきっかけに突如2次元の沼へ転がり落ちました。
このブログでは私が2次元ヲタクを兼務するようになってから感じたこと思ったことをありのままにたらたら好き勝手書いていきますのでよろしくお願い致します。 


参考までに2次元の推しキャラを。

DIABOLIK LOVERS◆無神アズサ
アイマス・デレマス◆橘ありす
刀剣乱舞◆鯰尾藤四郎
IDOLiSH7◆逢坂壮五
and more…??

ご一読ありがとうこざいました。