マーブル色のパルース

「好き」が加速する瞬間を留めたい Twitter:@miri_s1028

ファン30人に聞きました!DIABOLIK LOVERSキャラ人気分析アンケート、結果と考察。【前編】

 

 私が考え事が好きだ。決して寂しい奴ではない。「ヲタク」という生き物になってからそろそろ10年が経とうとしているが、最近対象への「好き」をこじらせ始め、「ヲタク」の「好き」について考えたり分析を試みたい欲がすごい。「ヲタクのヲタク」とでも呼ぶのだろうか。

これまでの記事でも何度か触れているが、私はバリバリのアイドルヲタクであったにも関わらずDIABOLIK LOVERSとの出会いをきっかけに二次元の沼へと転がり落ちた。そして段々と「キャラクター」への「好き」に興味を持つようになった。しかし「キャラクター」への「好き」を考えるにあたって自分一人の意見だけで「考え事」をやるのはいささか無謀である。そこで思った。

 

 

 

「そうだ、アンケートをやろう!!」

 

とまあ京都へ行くようなノリですぐさまディアラバファン向けのアンケートを作成し実施した。個人で作成した拙いアンケートにも関わらず30人の方が協力してくださった。大変有り難い。というわけで今回はそのアンケートの結果を、質問ごとの目的や自分なりの考察を交えて綴らせていただく。前編は主に項目ごとの結果について書いていき、後編は項目の結果を交差させながらキャラの人気に迫っていこうと思う。

 

 

<アンケート実施概要>

期間:5月29日~6月4日

対象:DIABOLIK LOVERSファンの方々

方法:Googleフォームにて作成後、Twitterにて告知

回答数:30

(うち有効回答数30、但し質問項目により異なる)

内容:以下6項目

  1. 一番好きなキャラクター(攻略対象のみ、13人の中から1つ選択)
  2. 元々好きなキャラの声優さんのファンだったかどうか(はい又はいいえで回答)
  3. 作品またはキャラを好きになった年(2011~2016年の中から選択)
  4. グッズの買取にかけた最高額(単価、自由記述式)
  5. 好きな色(推しキャラとは無関係に回答、赤・ピンク・オレンジ・黄色・黄緑・緑・水色・青・紫・白・黒の中から1つ選択)
  6. 年齢(自由記述式、この項目だけ必須回答でない)

目的:DIABOLIK LOVERSシリーズの各キャラクターの人気を様々な角度から総合的に考察する

※単なる人気投票という意図はありませんが、キャラクターに関する具体的な数値にはあまり触れたくないという方は閲覧をご遠慮いただくことをお勧め致します。

 

 

 

1.一番好きなキャラクターを教えてください。

 

 まずはシンプルにこの質問。とりあえず結果をドンと出す。

 

 

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満遍なく全てのキャラクターのファンの方に回答をいただければと思い一番最初にこの質問をもってきた。このアンケートは主にTwitterで告知したため、回答してくださる方は私のフォロワーの方やそこから繋がりのある方に限られる。回答数だけ考えるともっと偏りのある結果になってしまうのではと思っていたが、比較的満遍なく多くのキャラクターのファンの方々に回答していただけたように思う。なお表にある通り、「カナト」「キノ」と回答した方は一人もいなかったため円グラフに色がなく、凡例の色もキャラクターカラーになっていない。

 

 

 

2.元々好きなキャラクターの声優さんのファンであったかどうか(声優さんを辿ってファンになったかどうか)を教えてください。

 

 次に、「ある作品の人気が出ていく際に、声優さんを通さずキャラや作品そのものを好きになる人が多い方が爆発的な人気が出る」という、ふと思いついた仮説を証明するためにこの質問を置いた。ディアラバは誰もが認める豪華声優陣がキャスティングされた作品であるためこの仮説をディアラバに当てはめること自体少々強引ではと思ったが、一応この仮説の理由は以下の通りである。

声優さんというのは、アイドルなどと異なり、作品やキャラそのもののみを見てる限り表立つことはなく、視聴者の前に現れることはない。そのため、仮にその作品のファンが全て声優さんを辿って作品や特定のキャラクターを好きになった人であるならば、ファンは全て「声優ファン」に限定されるため、あくまで一定数の人気しか発生しない。しかし実際は、声優とは関係なくキャラクターや作品の世界観=「表立つもの」を好きになって「ファン」になる人がいるため、その作品の「人気」の可能性は一気に大きなものになる。声優さん本人より「表立つもの」にふとしたときに触れる可能性の方が圧倒的に多いからだ。

そして、個人的にディアラバは「爆発的な人気」を持つ作品だと感じている。グッズ発売の頻度やその人気、ゲームやCDの作品数などから考えると、少なくともディアラバはRejetにおいては一番人気、乙女ゲーム界隈においても相当人気と言って良い作品だと思う。そんな「爆発的な人気」を持つディアラバだからこそ、声優さんを辿ってファンになった人より、作品や特定のキャラクターを好きになってファンになった人の方が多いのではないかという予想を私は立てた。

 

そして結果はこの通りである。

 

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ご覧の通り声優さんのファンではなかったという人が圧倒的に多かった。やはりディアラバの人気の背景にはキャラクターや作品の世界観の魅力というものが大きく関与していそうである。このように、なぜディアラバの人気が出たかについては、乙女ゲームの歴史をもう少し勉強しつつ、また別の機会にもっと深く考察したい。

ちなみに、「はい」と答えてくださった方は逆巻ライト/月浪シンが好きと回答されていたため、平川大輔さん/森久保祥太郎さんのファンであることがわかった。但し、元々他のキャラクターの声優さんのファンで、後々今回回答したキャラクターのファンになった場合なども考えられるため、必ずしもこのお二方のファンの方ではないことは留意したい。

 

 

 

3.作品またはキャラクターを好きになった年を教えてください。

 

 ディアラバはいつ、どのタイミングでファンを増やしたのかを知るためにこの質問を用意した。こちらもまずは結果をドンと出す。この質問の結果は、年ごとの回答数をよりわかりやすく可視化するために、円グラフだけでなく棒グラフでも示した。

 

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最も多かったのは2015年、次いで2014年という結果になった。但しこちらも好きなキャラクターを尋ねた最初の質問と同じく、主にTwitterで回答を募ったということから、いろいろな意味で私と似たファンの方が回答してくださっているというバイアスはかかっていると考えられる。私はTwitterにおいて新規であることを明言しているが、このことがこうした結果に繋がった可能性を否定することができないのである。

 

とはいえ、大変興味深い結果になったと感じたため、それぞれの年においてディアラバ界隈で何が起こったかを、主にCD・ゲーム・アニメに焦点を当てて簡単にまとめながら、何がディアラバの人気に繋がったのかについて考えてみた。

 

 

【2010年】回答数→1人

*特になし

 アンケート作成時ディアラバシリーズの歴史をあまり詳しく調べていなかったため2010年から2016年という選択肢を作ったのだが、回答を締め切ってからよくよく調べてみると2010年にはディアラバシリーズに特に目立った動向はなかった。ディアラバシリーズの制作会社であるRejet株式会社は2009年6月に設立されているため、企画立案レベルでなんらかの動きがこの年にあった可能性はあるが、私が見つけられる範囲では何も起こっていなかった。お一人だけ2010年と回答してくださった方がいたため話を聞いてみたいという思いはあったが、当然の如く回答者の特定は不可能であるため、誠に申し訳ないが今回は誤回答ということにさせていただきたい。

 

 

【2011年】回答数→4人

12月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD」シリーズ発売開始

12月:ニコニコ生放送ラジオ「ドS吸血ラジオ」放送開始

 

 この年の12月、ディアラバシリーズの起源となるシチュエーションCDの発売が始まる。逆巻家6人のCDが、アヤト→スバル→カナト→ライト→レイジ→シュウの順で2011年12月から2012年5月に渡って発売された。また、その発売に合わせて全5回のラジオがニコニコ生放送にて放送された。ちなみにこのラジオのパーソナリティを務めたのはアヤト役の緑川光さんで、他の兄弟役の声優さんをゲストに招くという形であった。私はディアラバを好きになった当初、ディアラバは元々ゲームから始まったと思っていたため、CDが起源だと知りとても驚いた。今回シチュエーションCDから作品を好きになるとは一体どういう感覚なのだろうと純粋にとても興味を持ったため、このアンケートに回答してくださった最古参のみなさま、または回答していなくてもこの最初のドS吸血シリーズからディアラバを好きになった方、ぜひ一度インタビューをさせていただきたいので、ご協力してくださるという方はTwitter(@miri_s1028)にご一報ください。

 

 

【2012年】回答数→2人

8月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUS」シリーズ発売開始

10月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS」発売

 8月から逆巻家6人のVERSUSシリーズが3カ月に渡って発売、10月にいよいよゲームが発売された。個人的にはゲームが発売されたこの年の方がファンは増えたのではないかと思っていたが、必ずしもそうではないようだ。

 

 

【2013年】回答数→2人

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD MORE,BLOOD」シリーズ発売開始

9月:アニメ「DIABOLIK LOVERS」放送開始

10月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD」発売

12月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS LIMITED VEDITION(PS Vita移植版)」発売

 

 この年、MORE,BLOODが始動し無神家がご登場。ゲームの発売に先駆け、無神家も含めた10人のシチュエーションCDが新たに発売された。また、無印のアニメ版が放送され、15分という短い枠ながらその斬新な内容で、これまでディアラバシリーズを知らなった人やそもそも乙女ゲームをプレイしたことのない層にまで「ディアラバ」が良い意味でも悪い意味でも一気に知られ、知名度がぐっと上がったようである。

ちなみにMORE,BLOODが始動したこの2013年がディアラバ人気の転機となったのではと考えていたが、この予想もあまり当たっていないようである。二次元に限らずどんな情報でも簡単にネットで手に入ってしまう昨今、口コミで過去のコンテンツが広まりじわじわと爆発的人気に繋がることもあるだろう。そう考えるとアニメやゲームがきっかけで多くの人ディアラバを好きになっているとしても、そのタイミングは人によって異なる、つまり必ずしもコンテンツへの接触が作品の人気に繋がる現象はリアルタイムのみで起こっているわけではないのかもしれない。ディアラバ好きな人にきっかけを尋ねると、本当に十人十色な回答が返ってくる。マルチに展開を続けるディアラバらしく、またその人気の秘密でもありそうだ。このあたりもまた別の機会に掘り下げたい。

 

 

【2014年】回答数→7人

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUSⅡ」シリーズ発売開始

5月:アルバム「DIABOLIK LOVERS Bloody Sogs -SUPER BEST-」発売

7月:キャラクターソング「MORE CHARACTER SOGS」シリーズ発売開始

8月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS  DARK FATE」シリーズ発売開始

9月:イベント「アニメ『DIABOLIK LOVERS』SADISTIC NIGHT 2014」開催

12月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS VANDEAD CARNIVAL」発売

 

 4月に逆巻家+無神家の10人で新たなVERSUSシリーズの発売が開始、5月にはキャラクターソングシリーズ、さらに7月にはアルバムが発売され、「音楽」への幅もさらに広がっていく。そして8月からゲームDARK FATEの発売に先駆けたシチュエーションCDが始動して月浪家が本格参戦。こちらはMORE,BLOODのときと異なり、家ごとに3つのCDがゲームのイントロダクションのような形で発売された。そして9月にはディアラバとしては初のイベントが開催された。アニメ無印のイベントとして、逆巻家6人の声優さんが一堂に会するイベントであった。12月にはこちらも初のファンディスクであるVANDEAD CARNIVALが発売。こちらには逆巻家・無神家の合計10人が登場した。2014年は今回のアンケートで二番目に多かった回答であるためどのような要素でディアラバの人気が出たのかを深く考察したいところだが、この年はゲームの発売だけを主軸に考えると、MORE,BLOODとDARK FATEの丁度「狭間」にあたる年である。しかしゲームは発売時期にプレイしないと「体感」できなくなるものではなく、楽しみたいと思ったときにいつでも体験できるものである。そのため、前述の通り必ずしも発売時期近辺のみで人気が上がるわけではない。これはアニメに関しても同じことが言えるため、このようにディアラバシリーズの様々なコンテンツが世に出るタイミングと人気が出るタイミングはやはり一致しないようだ。というわけで2014年にディアラバファンになったみなさん、何からディアラバを好きになったか、ぜひ一度インタビューをさせていただきたいので、ご協力してくださるという方はTwitter(@miri_s1028)にご一報ください。

 

【2015年】回答数→12人

1月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD LIMITED VEDITION(PS Vita移植版)」発売

2月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS DARK FATE」発売

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS BLOODY BOUQUET」シリーズ発売開始

8月:舞台「DIABOLIK LOVERS」上演

9月:アニメ「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD」放送開始

10月:キャラクターソング「DIABOLIK LOVERS VERSUS SONG」シリーズ発売開始

 

 今回のアンケートで最も回答数が多かったこの年、アニメ放送とゲーム発売が重なっているのは2013年と同様だが、MORE,BLOODのPS Vita移植版が年始に発売されディアラバシリーズのゲームが全てPS Vitaに対応したことが人気に拍車をかけた要因の一つなのだろうか。また先ほどから触れているように過去のコンテンツに触れてファンになるタイミングがたまたま重なりやすかった可能性もある。アニメについては、2013年のアニメ無印のときと同様、その斬新な内容から乙女ゲーに縁がない層にもディアラバが知られるきっかけとなったようである。ちなみに私もこの年にざっくり言うとアニメMORE,BLOODがきっかけでディアラバを好きになった。

 

 

【2016年】回答数→2人

2月:新シリーズ「DIABOLIK LOVERS LOST EDEN」発表

2月:ゲーム「DIABOLIK LOVERS LUNATIC PARADE」発売

4月:シチュエーションCD「DIABOLIK LOVERS ドS吸血CD VERSUSⅢ」シリーズ発売開始

※アンケートを実施した5月末までの出来事

 

 今年に入ってから新たにディアラバのファンになった方が既に2人もいらっしゃった。今年の出来事としては新シリーズの発表とファンディスクであるLUNATIC PARADEの発売くらいしか大きなものはないため、この方々にも何をきっかけでディアラバを好きになったのか尋ねてみたい。やはりこのインターネットに囲まれたご時世、今まで縁がなかった作品や世界と出会ってファンになることは珍しくないということなのだろうか。私のディアラバとの突然だったためその感覚はよくわかる。2016年、ディアラバがどこまでさらなるファン獲得をしていくのか、興味深いところである。

 

 

 

4.グッズの買い取りにかけた最高金額を教えてください。

 続いてこの質問。キャラクターのグッズ人気と実人気の相関について知りたくこの質問を設けた。やや生々しい質問であるためみなさんが回答してくださるか不安になったが、みなさん回答してくださって安心した。有り難い。ただ質問の意味が分かりにくかったようで、これまでのグッズ買い取りにかけた合計金額を書いてくださった方が何人かいたためそれらを省いて結果だけを貼る。同額の金額についてはひとつにまとめた。この質問については、後編にて好きなキャラクターとの相互関係を分析してより深く掘り下げる予定である。

 

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5.好きな色を教えてください。

 突然ディアラバとは全く関係ない質問がきて回答者の方を困惑させてしまったに違いない。多くの二次元作品ではキャラクターにそれぞれイメージカラーというものがある。ディアラバも例に漏れずキャラクターにカラーがあり、大なり小なりグッズなどを身に着ける人が多いことを踏まえると、イメージカラーもキャラ人気に関わっている可能性があるのでは、と思いこの質問を設けた。ただ、純粋に好きな色を選択してもらうため、日常的にあまり触れないような色(そのキャラクターのカラーとしてしかお目にかかりそうにない色)は省かせていただいたと共に、キャラクターのカラーに無い色も選択肢に加えさせてもらった。この結果についても今回は結果の提示のみとし、本来の目的の考察については後編でさせていただく。

 

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6.年齢を教えてください。

 ディアラバファンの年齢層を知りたくて最後にこの質問。これも後編で様々な項目と絡ませながら考察を行いたいと考えている。思っていたより10代が多かった。何度も言うようにTwitterを通して募集したというバイアスがかかっていることが年齢には大きく影響していると考えられるが、それを考えても結果には少し驚いた。

 

 

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結果の報告は以上である。後半の質問は他の質問を交絡させないとあまり意味を為さない質問であったためかなり雑なまとめ方になってしまったが、その分絶賛執筆中の後編にもご期待いただければ幸いである。アンケートの実施から前編の公開までかなりお時間をいただいてしまい申し訳ない限りなのだが、後編はもっと短いスパンで公開できるよう努力したい。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました!